藍の家亭

菊正宗の冷やを堪能してからの鰻重

個室完備の鰻屋が蒲田にある。接待が多いのだろうか、通された個室には、「大田のお土産100選」「OMOTENASHI NIPPON」といった表彰状や盾が飾られている。蒲田っぽくない気はする。

土曜日の開店早々にお店に入る。個室に通されて「さて、お酒は」とメニューを見て、一番安い菊正宗を「冷や」で頼む。「冷や」というのは常温のことだ。最近では「冷や」を温度を下げた冷酒と捉えられることも多いが、本来「冷や」は温めた燗に対して常温のお酒を指し、冷蔵庫で冷やしたものは「冷酒」だ。昭和のお酒の代表格菊正宗は「冷酒」でなくて「冷や」がいい。鼻を近づけると「ザ・日本酒臭」がして、好き嫌いがわかれる酒だ。この匂いが昔は嫌いだったが、今では哀愁を感じる。他の地酒の半額というのがいい。泣ける。

このお店は串ものも多いようなのだが、お昼には扱わず、肴がまったくない。お通しの骨せんべいのみ。がっくり意気消沈だが、このお酒にはこれくらいがちょうどいいのかもしれない。昭和の日本酒を味わいながら鰻重を待つ。

20分ほどして鰻重の松(3300円)の登場。

甘辛さの強いタレ、鰻は丁寧に蒸されて柔らかく上品な旨さ。お吸い物はシイタケ。肝吸いは別注だったか。。。見落とした。しょうがない。
とはいえ上品なうな重だ。ゆえに菊正宗の冷やとはギャップが。

蒲田だからもう少しお酒を楽しみたかったところだが。今度は夜の味を楽しみに来よう。
とはいえ菊正宗の冷やが思いのほかによかった。

まずまずのお店

大人の空間

初回訪問日:2019/04/20

食べログ情報

藍の家亭

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