サッとお店に入って、サクっと鰻丼をほおばって、ササッと店を出る。これが出来るお店がうな正だ。
19時過ぎに訪問。神田駅からすぐの繁華街の中。
店内はいびつなJ字型カウンター。すぐに鰻が出てくるお店なので食前に一杯やるのは野暮なのだろう、席に座ると同時に「うな丼ダブル」。ご飯の中にも鰻が埋まっている丼で、1880円也。
5分足らずでうな丼の登場。さっそくいただく。
ご飯は硬めで、タレは醤油のきいた味。鰻は蒸しが強めでとても柔らかい。
味わうというより、ガッつく鰻だ。
これくらい気楽に立ち寄れる鰻屋が減っているのは間違いない。
メニューには串ものも豊富なので、夕方前には一杯やるのもいいかもしれない。
貴重な鰻屋だ。
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★★☆☆☆ まずまずのお店
衆:気軽に立ち寄れる鰻
鰻屋探訪記(秋葉原・神田・水道橋エリア)
粋に鰻をかきこむ
うな正秋葉原・神田・水道橋絶品の肝焼きを日本酒と合わせる
久保田秋葉原・神田・水道橋扉を開けると着物姿の女将が笑顔で迎えてくれる。気持ちよく入店。
1階は全席が見渡せる空間で、2人の店員さんが作務衣姿でテキパキと動く。店に活気がある。ランチをさばくのに慣れているのだろう。鰻重が出るのも5分くらいと動きが早い。
とはいえ、ここは日本酒のメニューが豊富なので、サクっと鰻を食べるのではなくて、一杯やりたい。定期的に日本酒会をやっているほどの入れようだ。ここは一杯いくしかない、と、「伯楽星」と「肝焼き」を注文。そして「上鰻重定食」を注文。定食はお吸い物と香の物が付く。
先に日本酒、そして肝焼き登場。肝焼きは見るからに立派な大きさ。
まずは肝を一口。「これが肝?」、やわらかくて口の中でこぼれるので鰻を食べているような錯覚が。濃いめのタレが絡み合ってトロトロの肝焼き。まさに絶品。そして伯楽星で口の中を綺麗さっぱり。濃厚な肝焼きを受け止めて、次の一口を要求してくる。最高の食中酒と言われるお酒の由縁はここにある。最高のバッテリーだ。
肝焼きは1本850円と少々お高いのだが、それに見合う味といえる。後悔無し。肝1本で酒1合。
さて、そして真打登場。
ここの鰻重定食は、全体のバランスがいい。鰻重定食についてくる、味がしっかりとした糠漬けがうまい、お吸い物の出汁がうまい。見事な総合演出。
もちろん鰻重もおいしい。スリムでシャープな鰻肉に、タレはほんのりと甘め、そしてご飯の温度、硬さ、鰻重自体もバランスがいい。短時間で提供されるが、見事なものだ。
ここのお吸い物は、お酒が呑みたくなる味。残念ながらお酒はもうカラ。
余談だが、江戸時代にお酒の肴とするものが吸物、ご飯と添えるものは汁と呼んでいたらしい。まさにこのようなお吸い物と合わせることをいうのだろう。
お会計時に、女将へ「肝焼きがすごくおいしかった」と伝えると笑顔で「うちの名物ですから!」と元気のよい返し。
とても気持ちいいお昼だ。
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★★★★☆ 名店!また行く!!
粋:鰻の前にお酒を一杯
今、勢いがあってノッテる鰻屋
わたべ秋葉原・神田・水道橋暑さが増してくると鰻屋が活気づく。日曜日のお昼となればなおさらだ。
春日の駅、後楽園の駅からすぐ、マンションの1階に「わたべ」はある。土用の丑を目前に控えた日曜日、鰻が高騰しているとはいえ、多くのお客さんでにぎわっている。入口でしばしウェイティング。マンションの1階という店構えではあるが、70年以上つづくお店で現在の店主で3代目とのこと、タレも継ぎ足しらしく、期待感が高まる。
店内は綺麗で清潔、3卓ほどのテーブルごとに仕切りで区切られているので、広いながらも収まりがよくて落ち着く。店内の貼り紙には、鰻は注文をしてから焼いてくれるので30分ほど待つとのこと。これは一杯やりながら待つことに決まり。注文は、「うなぎ肝ソテー卵黄添え」と「多満自慢 純米酒」。東京の地酒だ。それから「うな重の特上」。
すぐにお酒の登場。しばらくして「うなぎ肝ソテー卵黄添え」。
10匹分はあるだろう、肝がもりもり。よく焼かれているので香ばしく、卵黄をからめてコッテリ濃厚、とはいえ山葵を添えるので後味スッキリ。それに純米酒を合わせる。「ああ、幸せ」、日曜のお昼に至福の時が到来。
そして30分ほどして真打登場。
パカっと重箱を開けると、あふれんばかりの鰻。黄金の輝き、綺麗だ。で、お味は。
肉厚があり、さらにふわトロMAXで脂のノリ至極、さっぱりしたタレ、1粒1粒がパラパラとこぼれる米、そしてその温度。うまい。鰻の脂が甘い。
さらにここのお店には、山椒が2種類ある。スタンダードな山椒とピリピリが強い山椒。これは好みが別れると思うが、そこまでの配慮していることがうれしく思う。
さすが、ミシュランガイド2018にうなぎ屋部門のビブグルマンとして掲載されただけのことはある。今、勢いがあってノッテる鰻屋わたべ。ぜひ次はビブグルマンではなく星を獲得してもらいたいものだ。
土用の丑を目前にして、至福なお昼。
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★★★★☆ 名店!また行く!!
粋:鰻の前にお酒を一杯
近隣のおすすめスポット
牛天神北野神社
源頼朝が創建した菅原道真公を祀った牛天神。急な階段を登ったわりには、こじんまりとした神社。江戸時代、牛天神境内西側にあった茶屋より、遠く富士を眺望できたとか。葛飾北斎 富嶽三十六景「礫川 雪の旦」に描かれている。
東京最高峰の味
明神下 神田川 本店秋葉原・神田・水道橋関東屈指の老舗名店。お店の品格、貫禄、味。東京最高の鰻と評しても過言ではない。木に筆で書かれた趣のある表札、それと対照的な大きな暖簾の入口からお店に入ると個室に通される。老舗旅館のよう。
ここはオーソドックスに「うざく」とビールを注文。すると碧い器に上品なうざくが現れる。心なしか緊張する。この「うざく」をゆっくりと時間を持て余しながら楽しんで鰻を待とう。そんな気持ちになれるのもこのお店の持つ雰囲気なのであろう。
40分ほどで鰻登場。さて、お味は。
これが本物の鰻重なのであろう。関東最高峰の味。「うまい」とかの次元ではなく、感動をおぼえる。小さいころに憧れた「本物の味」を知った気がした。
鰻で贅沢をしたければ「明神下神田川」へ来るべし。
ぜひ一度。
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★★★★★ 最高峰の味!!
閑:大人の空間
近隣のおすすめスポット
神田明神
1300年近くの歴史をもつ神田明神。言わずもがな、商売繁盛、縁結び、厄除けなどの御神徳を受けている東京では最も古い神社のひとつで、平将門を祀っていることでも有名。悪人とも言われた将門も、今では東京の氏神様。
鰻の名言があるお店
神田きくかわ 神田店秋葉原・神田・水道橋名言がある。「うなぎは、食べたくなったときが、食べごろ」。これは神田きくかわの言葉。 つまり毎日が食べごろなわけ(笑)。
「開けてびっくり玉手箱」ならず「開けてびっくり鰻箱」といえば、神田きくかわ。お重の蓋を開けると、そこには尾っぽが折れ曲がった大きな鰻。上野毛、日比谷、御殿場に展開する本店が、ここ神田。上野毛店には何度も通っているが、神田店へは初。昭和22年創業の伝統のあるお店。
この日は健康診断の帰り道。お昼抜きで16時ごろの訪問。健康診断前数日間の小市民的な禁欲を解いて、とりあえずビールとキャベジン。ここでのキャベジンは胃腸薬ではなくて、キャベツの浅漬け。
そして鰻重の注文。 夜は呑みの予定があるので、小ぶりの鰻にしておく。折れ曲がり鰻は持ち越しだ。
10分ほどで鰻登場。
醤油味のきいたタレ、おいしい鰻だ。 上野毛店と味は同じだろうか、こころなしか違う気がするが、これは店の雰囲気かもしれない。
神田店の1階はテーブル6卓の庶民的な窮屈感のあるお店。上野毛店の方が風情がある。
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★★☆☆☆ まずまずのお店
衆:気軽に立ち寄れる鰻