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鰻屋探訪記

初体験、せいろ蒸し

元祖本吉屋その他

(九州鰻旅その2 福岡 柳川編①)
九州の鰻と言えば、せいろ蒸し。せいろ蒸しの鰻を食べるために柳川へ。柳川の街は鰻の街だ。駅の観光案内所で"うなぎめしマップ"をもらう。こんな素敵な街は他にない。

さて、さっそく鰻をいただきましょう。駅から「元祖本吉屋」まで歩く。趣のある店構え。
引き戸を開けると2階に広間に通されて、さっそく「特せいろ蒸し(4100円)」を注文。提供までは蒸し時間がかかるので少し時間がかかるとのことで、ビールを飲みながら待つことに。

期待感が高まること30分ほどで鰻登場。すいていた広間も今では満席だ。

せいろ蒸し初体験なので勢いよく頬張る。鰻とご飯の一体感。ホックホクの熱さが口の中に広がる。「熱い!」鰻の香りとタレがしみ込んだご飯と鰻の連携プレイ。江戸前鰻とはまったく異なる鰻だ。鰻の脂は落とされていている分、ご飯に味が染み込み、おこわに近いようなご飯だ。これはオニギリにしてもいけるに違いない。(そしたら豪華なオニギリだ。)

「これがせいろ蒸しか!」
と、興奮。

一食だけで、せいろ蒸しを語るべからず。
さあ、今日は柳川に泊まってまだまだ行こう。
 

2018/12/30

近隣のおすすめスポット

夜明茶屋
柳川は有明の海と面しており、有明の海の幸が味わえる。ここ夜明茶屋では、有明を代表する魚を食べさせてくれる。 ちなみにこの日の実食は以下。

・クチゴソ姿づくり
 →絶品な甘い白身魚 初めて食べた

・むつごろう ワラスボ 姿づくり
 →グロいが肉質がうまい

・生海苔の刺し身
 →主張の強い箸休め

・ワケノシンノス (イソギンチャク)の唐揚げ
 →ちょっと脂が強い

・ズボ酒 燗 (ワラスボのヒレ酒風)
 →ダシがきいいてる旨い燗

ぜひここは一杯やりたいところ。隣町に若波酒造があるということで寿限無 純米吟醸と合わせる。有明海の幸はグロテスクならがうまい。聞くところによると、干潟には栄養分が多いため、地を這う魚がうまいとのこと。なるほど。

クチゴソ姿づくり

むつごろう ワラスボ 姿づくりズボ酒 燗 (ワラスボのヒレ酒風)

 

 

江戸時代からつづく老舗のせいろ蒸し

若松屋その他

(九州鰻旅その3 福岡 柳川編②)
「一食だけで、せいろ蒸しを語るべからず。」ということで、柳川の地に宿泊して連日のせいろ蒸し。江戸時代から続く老舗「若松屋」へ。

柳川は水路の街でもあり、川下りで水路を楽しむことができる。船頭さんとの会話を楽しみながらワンカップをやるのも酔狂だ。そんな川下りの終着点の「御花前」は立花宗茂・誾千代時代からの歴史を継承する地。その御花前近くに、老舗「若松屋」はある。

1番の驚きは、老舗でありながら今の時代に対応したお店の仕組になっていること。観光地である柳川は、中国、韓国、台湾からの観光客が多いため、整理券発行機や写真メニューなど、日本語がわからなくても楽しめるように工夫がされている。これには頭が下がる。

眺めのいい2階席に通されて、上せいろ蒸し(3365円)を注文。すると、5分ほどで鰻が出てくる。早い。どのような仕組みになっているのか、せいろ蒸しは想像がつかず。さてお味は。

やはり、鰻とご飯の一体感。全体野球。
「ご飯は鰻のため、鰻はご飯のため」
これがせいろ蒸し鰻の神髄か?

2018/12/30

近隣のおすすめスポット

柳川川下り

柳川 川下り柳川は水路の街。自然の川とお堀の水路を1時間ほどかけて下る。冬は寒いので船にコタツがあり、ワンカップ片手に下るのが酔狂というもの。船頭さんが博多弁でやさしく話しをしてくれるし、時には美声の歌も披露。立花宗茂・誾千代時代から続く歴史ある水路に赴きを感じながら、船から買い物ができる茶屋や、うなぎ供養碑に手を合わせるのもいい。

タモさんが絶賛という噂の鰻屋

博多名代 吉塚うなぎ屋その他

(九州鰻旅その4 福岡 博多編)
九州鰻はせいろ蒸しだけではない。「博多名代 吉塚うなぎ屋」へ。ここのお店はタモさんが絶賛という鰻屋で明治6年創業の老舗。期待が高まる。やや観光地化しているようで、中国、韓国、台湾からのお客さんが多い。様々な言葉が飛び交う。

メニューは鰻の量の違いとのことなので、たくさん食べるべく「特うな重(4300円)」を注文。すると、すぐに鰻のタレが平皿で出てくる。また新たなものに出会った。タレは別のようだ。待つこと15分ほどで鰻重の登場。

やはり2段積みで、ご飯の段と鰻の段が別れている。鹿児島での鰻もそうだったが、これが九州の鰻重か。2段重は並べ方に困る。ご飯のお重、鰻のお重、タレの平皿、香の物、お吸い物、どのように並べるといいのか。。。。

さっそくお重の蓋を開けると、肉厚たっぷりの立派な鰻。食べる前からうまいことがわかる。腹開き地焼きの関西風。口に入れると肉厚たっぷり、甘めの濃厚味。

これはタモさんじゃなくても絶賛間違いない。
 

2018/12/30

王者の貫禄

五代目 野田岩 浜松町・田町・品川

どの世界にも別格というものがある。
ここ「野田岩」は、江戸時代から続く伝統を持ちながらも、その上にあぐらをかくのではなく、常に時代に合わせて変化をし続ける。ゆえに品格がある。

大将の金本兼次郎さんは、まさに江戸の職人で「現代の名工」にも選ばれるほどの人物。NHKのプロフェッショナルにも登場していて、名言のオンパレードなので是非とも観て欲しい神回。このような職人さんがいるのが、鰻屋の最高の魅力だ。

ここの鰻は美しい。焼きが職人技なので焼き色を見てまずは楽しめる。見た目でお酒が呑めると言っても過言ではない。
そして口の中に入れると、表面の焼きが舌の上ではじける。中はふんわり、脂の旨みが口の中にひろがる。まさに職人技。
時期によっては天然鰻もあるので、ぜひとも味わってもらいたい。

語り尽くせぬ鰻屋。

 

(2018/11/30 来訪)
景気づけに天然鰻を食べようと野田岩へ。天然鰻の有無を聞いてみると、用意ができるという。ラッキー♪ 天然鰻のお重と、先付3種とお酒を注文。さて、天然鰻はいくらなのだろうか(笑)。何年か前には良心的なお値段だったと記憶しているのでなんとかなるだろう。景気づけなのだから少し粋がってみる。

焼かれる間はお酒で待つ。先付3種は"お浸し"、"鰻の燻製"、"煮凝り"。お酒は菊正宗の生酛 純米大吟醸生。どれもお酒との相性はばっちり。燻製はスモーキーな風味がゆっくりと出てくるし、煮凝りはその甘さで頬が落ちそうになるが、生酛の菊正宗がしっかりと支えてくれる。

そして25分ほどで小ぶりな鰻がいかだで登場。岡山の鰻とのことだ。焼き色が綺麗なのはさすが。少し早めの登場は小ぶりだったせいだろう。
さて、お味は。

脂じゃない旨さ。身のうまさ。贅沢だ。
そして大発見は肝吸い。天然鰻は肝がうまい。コクがあって酒と合う。これからは天然鰻の肝を食べ歩きたいほどだ。

これは至福。さあ、お会計はいくらだろうか。



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★★★★★ 最高峰の味!!        
閑:大人の空間

2018/12/09

近隣のおすすめスポット

増上寺

言わずもがなの増上寺。江戸時代から続く鰻を食べて、うちわを片手に江戸のお寺を巡る。風流な散歩をぜひ。

ちょっと残念、次に期待の銘店

赤坂ふきぬき 赤坂・永田町・溜池

漢字では「富貴貫」と書くらしい。気品のある店名だ。創業は大正12年の老舗。しかしながら少し残念な体験をした。ご飯が冷めて硬くなっておりまする。

お店は赤坂TBSと日枝神社の中間に位置する。店内はきれいで明るくて、和琴のBGMが優雅な雰囲気が漂う。

ランチタイムの終わり時、13時半に入店。ランチ鰻ではなく、鰻重の竹(3600円)を注文。「さあ、どんな鰻だろうか?」と思いを巡らせていると5分ほどで鰻登場。早っ。
さてお味は。

残念ながらご飯が冷めて硬くなっている。ランチに準備したご飯の残りだろうか。これではせっかくの鰻が台無しだ。。。鰻がかわいそう。
悲しい気分ながら鰻を食べ終える。
食べ終えてお重の蓋を閉じると即座にお膳が下げられる。爪楊枝を使う時間くらいはもらいたいなぁ。まだ閉店時間でもあるまいし。

余韻に浸ることなく、そそくさと退店。そんな日もあるさ。
次に来た時はあたたかいご飯だといいな。


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★☆☆☆☆ お勧めはできないお店        
衆:気軽に立ち寄れる鰻

2018/12/07

近隣のおすすめスポット

日枝神社

日枝神社 エスカレーター日枝神社

江戸城の鎮守はさすがの風格。しかしながら、神社まではエスカレーターで上がる合理的なつくり。エレベーターは雨にさらされていても大丈夫なのが気になってしょうがない。故障したり、寿命が縮まったりするのだろうか。。。

狭い! それが癖になりそうな鰻屋

うなぎ鮒一目黒・白金・五反田

笑ってしまうくらいに狭い。3つのテーブルが所狭しと並ぶ。満席だったら息が詰まりそうだ。しかしながら女将が温かいから穏やかになれる。

目黒の駅から西へ向かって歩くこと5分。2つの道路が交わる三角コーナーに細い4階建ての鰻屋ビルがある。入口を見れば狭いことはわかるが、一歩踏み入れれば小奇麗で親密感が持てる。

1階はお持ち帰り販売、2階が飲食。細い階段を上がると2人掛けのテーブルが2つと4人掛けテーブルが1つ。思わず笑みがこぼれる狭さ。そこで女将が天気の話をしながら温かく注文を聞いてくれる。鰻重の竹(3300円)を注文。「ちょっと待っててね」と女将は下へ降りていく。狭い空間でひとり静かに鰻を待つ。

料理運びは配膳用エレベーターで行うようだ。待つこと10分ほど、エレベーターから機械音声が流れる「トウチャク シマシタ」。それから女将が階段を上がってくる。なんとも不思議な鰻待ちの期待感。
さてお味は。

少々小骨を感じるが、年季の入った柔らかさ、少々甘めのやさしい味がする。小骨が喉に刺さった。そんな時はご飯をしっかりと飲みこむ。小さなころに親父にそう言われたことを思い出す。懐かしい味だ。

小骨も取れた。食べ終わるころには、この狭さが心地よくなってくるお店。


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★★☆☆☆ まずまずのお店        
衆:気軽に立ち寄れる鰻

2018/11/25

銀座でサクっと食べる地焼き鰻

ひょうたん屋1丁目店銀座・新橋・有楽町

その街の雰囲気とのギャップによって生きてくるお店がある。銀座 ひょうたん屋1丁目店。

銀座というハイソな街でありながら庶民的な鰻屋。格式を感じながら落ち着いて食事をするのではなく、サクっと食ってサクっと出ていく。そんな下町情緒のある鰻屋だ。それが蒸さずに焼く地焼き鰻というのがなおさらいい。

注文をすると、大将がうちわで鰻を扇ぐ「パタパタパタ」という音が店内に響き渡る。そして10分ほどで肉厚のある地焼き鰻が登場。醤油のきいたしょっぱめの味と香ばしい食感。本来ならばお重よりも丼が似合う味だ。それをカッとかき込んで、サっと帰る。

粋だね。


1丁目店と6丁目店と、銀座に2店舗展開しているのもいい。

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★★★☆☆ おいしいお店!
衆:気軽に立ち寄れる鰻

2018/11/18

新宿から歩くこと5時間、浦和の鰻

浜名さいたま市

新宿から浦和まで歩くこと5時間。初めて浦和にやってきた。疲労の中で味わう鰻重は格別だ。
歩いて来る必要はなかったのだが(笑)。

浦和と言えば鰻。その由縁は、江戸時代になるらしい。浦和近郊は沼地が多く、川魚が多く生息する水郷地帯。沼地でとれた鰻が評判になり、中山道を行き来する人たちがわざわざ足を運んだとのこと。歴史のある鰻街。

この日は新宿を9時半に出発して、お昼時に赤羽で軽くお酒をひっかける。そして気持ちよく歩き続けて夕方には浦和で鰻。疲れたところで鰻を喰らう。酔狂な旅。

「浜名」は浦和駅から5分ほどのこじんまりとしたお店。ご主人と女将で切り盛りしているようだ。店の中央に小上がりが2卓あり、コの字を描くように奥にまわるとテーブル席が2つある。店内には文化放送のラジオが流れ、親しみの持てるな雰囲気がある。

メニューには共水鰻とある。さっそく鰻重(中)(5000円)とビールを注文して喉を潤す。店内の貼り紙には「米は長野(飯山)のコシヒカリ」とあり、米へのこだわりも期待促進。

30分ほどで鰻重の登場。さてお味は。
共水鰻の甘み。柔らかくておいしい。ご飯も口の中でパラパラ、甘みのあるご飯。
やさしい味だ。関東鰻の手本とも言えるだろう。

歩き疲れた身体を、すーっと癒してくれる鰻重だ。


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★★★☆☆ おいしいお店!
粋:鰻の前にお酒を一杯

2018/11/14

飯田橋でとっても丁寧な味

川勢四ツ谷・市ヶ谷・飯田橋

丁寧な味付け、丁寧な接客、すべてが丁寧。おかげで昼下がりが気持ちよくなる。

席に着く早々、女将がやさしく説明してくれる。「こちらのお料理(うな玉重、親子重)は、早いです、こちらの料理(鰻重)は30分ほどかかります。」
丁寧にありがとうございます、でも待つ気は満々だ。鰻重の松(4500円)とビール、鰻の骨を注文。
さっそくビールと骨を楽しむ。鰻の骨はほんのりカレー味。

お店の中は半地下と半2階に別れていて、通された半地下には、個室が1つ、テーブル席が4つ、2人掛けテーブルが2つ、広くはないが上品で清潔感があり、落ち着いている。

ビールをやっていると女将が「先にお新香をお出ししますね」と、お新香を出してくれる。これ!これ!。いつも思うが鰻重にはお新香が1切れあれば十分なので、鰻重と一緒ではなくてお酒の当てにしたいのだ。意図を汲みとってくれたような気がして鰻を食べる前に気持ちがよくなる。
30分ほどで鰻登場。さて、お味は。

とても丁寧な仕上がり。うまい。すべてのバランスがいい。
やわらか過ぎず、こんがりし過ぎず、甘すぎず、辛すぎず、口の中にすっと馴染む。ご飯の温度も、お吸い物の温度も心地いい。職人さんのひとつひとつへの丁寧さ、あたたかみを感じる。

まさに絶品。
また来よう。


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★★★★★ 最高峰の味!!
粋:鰻の前にお酒を一杯
 

2018/11/04

近隣のおすすめスポット

東京大神宮東京大神宮 

伊勢神宮のポスターがられているものの、境内に祭神の説明が見当たらない。パンフレットを見てみると、ここは伊勢神宮の遥拝殿(ようはいでん)とある。聴き慣れない「遥拝殿」。これは、はるか隔たったところから拝むところのことのようだ。つまり東京にいて伊勢神宮へのお参りができるというもの。 江戸時代のお伊勢さん信仰から生まれたらしい。

縁結び神社らしく、女性参拝者が多い。

新宿の喧騒を忘れるレトロ空間

小ばやし新宿・代々木・大久保

異国の言葉が飛び交う新宿の真ん中で、100年以上続く新宿の老舗。旧家屋のたたずまいで、店内もタイムスリップしたような空間だ。

JR新宿駅から歌舞伎町へぬけていく途中の繁華街の一角に、古き日本が残っている。うなぎ、すき焼き、ふぐを扱う日本的な食事処。店内はカウンター4席、テーブル2席、小上がり1席が窮屈に詰まっている。古びた木製のテーブルと椅子が時代を感じさせる。

「いらっしゃい」
カウンターの中からやさしい笑顔の親父さんが声をかけてくれる。とても人が好さそうな笑顔。さっそく鰻の松(4300円)と肝吸い(400円)を注文。親父さんが1人で準備にかかる。すでに蒸しはされているようだ。10分ほどで鰻登場。
蓋を開けると、鰻の香りがふわっとただよう。

さてお味は。

さっぱり、あっさりした鰻だ。タレも落ち着いている。古くから続く鰻の味がする。
親父さんの人柄か。


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★☆☆☆☆ お勧めはできないお店        
衆:気軽に立ち寄れる鰻
 

2018/10/28