阿づ満や

市ヶ谷の鰻屋は女将でもつ

白髪の女将が威勢よく「いらっしゃい、こちらへどうぞ。ゆっくりしてってね。」と初訪問にもかかわらず丁寧に声をかけてくれる。200年続く老舗の女将はさすがだ。心が温まる。

市ヶ谷駅から九段下への通り沿いにある小さな建物の1階。老舗感はまったく無い店構え。ガラガラっと扉を開けると、女将が声をかけてくれる。ステンドガラス風の窓、デッサン風の洋画が飾られていて、6テーブルほどの狭い鰻屋はモダンな雰囲気だ。

鰻重は3種類、1切れ、2切れ、3切れと書かれているのでわかりやすい。2切れの松(3500円)を注文。

女将と女性店員が、大きな声で開けっぴろげに会話をしている。「もう木曜日。働いている時は休みが早く来て欲しいと思うけれど、休みになると働いている方が楽なのよねぇ」
とても庶民的なお店のようだ。これはこれで落ち着く。居酒屋に来たみたいだ。

10分足らずで鰻登場。さてお味は。

とってもアッサリ。脂が落とされていてスッキリしている上にタレもさっぱり。鰻の甘さがほんのり口の中に残る。老舗の味。がっつりさを求めていると少し物足りないかもしれないが、江戸前らしい鰻だ。ごちそうさま。

「若旦那、お茶のおかわりは?」

言葉遣いも粋だ。その呼ばれ方、悪くない。

まずまずのお店

気軽に立ち寄れる鰻

初回訪問日:2018/09/27

近隣のおすすめスポット

靖国神社

好きか嫌いかが分かれる神社だろう。
神社を好き嫌いと表現するのもおかしいが、昨今の報道が色眼鏡になっているのは間違いない。太平洋戦争の鎮魂の印象が強いが、もともとは明治以降に国のために命を落とした人々を祀った神社なので、参拝するだけでそれほど騒ぐことはないであろう、と思う。

ただ、記念館の展示にインパクトがあるので、違った見え方になるのかもしれない。

日本人として1度は訪れておくべき神社だとは思う。

食べログ情報

阿づ満や

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