ここの店はタレがうまい。
目黒駅から権之助坂道を下り、目黒川の脇すぐにある大黒屋。店内はテーブル席が4つの小さなお店で大将と女将がきりもりしているようだ。
言わずもがなタレの味は鰻屋の顔だが、大黒屋のタレはうまみのあるタレで、出汁が効いているかと思えるほどに深みがある。やや辛めなのだが後味はほんのり甘い。これはうまい。
なおタレだけでなく、鰻の焼き具合も表面がよく焼かれていて中はふっくらと申し分ない。丁寧さを感じるうな重だ。
もう一つの驚きは小鉢。
うな重(3850円)と肝焼き、白鶴生貯蔵酒を頼むと、すぐに表れたのが小鉢というには豪勢な3品。ハス、豆乳豆腐、トマト煮。まずはこちらでお酒を合わせる。前菜として日本酒にはぴったり。そして20分ほどで肝焼き登場。表面がカリっ焼かれていて、中は肝の柔らかさが残っていて美味。
丁寧に仕事をされる大将のようだ。頼もしい。
店内は喫茶店風なお店のつくりで、決して風情がある鰻屋ではないが、アットホームでおいしい鰻屋さんだ。