町田の小田急百貨店9階にある鰻屋さん。百貨店のレストラン街ゆえになのだろうか、店員さんは機敏ながらも物腰が柔らかく、みんなが女将のようだ。
岡山児島湾の天然鰻を扱うお店なのだが、残念ながらこの日は入荷無し。これだけはタイミングなのでどうすることもできない。最近はなかなか入荷が無いらしい。
気を取り直して、初孫の熱燗とヒレの南蛮漬け、そして大丼（4400円）をお願いする。
丼はすぐに出せるとのことなので、先にお酒と肴を出していただく。
ヒレの南蛮漬けとは珍しい。アジの南蛮漬けの味ががヒレになったものだと言えばわかりやすいだろうか。熱燗と合う。南蛮漬けの酸味が熱燗の酸味と合うのは当然といえば当然なのだが、改めてこの組み合わせの良さを感じる。
お酢の酸っぱみは鰻ざくと通づるものがあるのだが、それをヒレでは南蛮漬けでやってしまおうというのは、鰻の全てを食そうとする考えがあってのことだろう。上手いことを考えたものだ。
そして漆の丼で鰻が登場。よく蒸されてとろける鰻だ。強めに焼かれていて香ばしさが食欲を高める。ご飯の具合もパラパラとちょうどよく、やや少なめなのが私にはちょうど良い。漆の丼は持ちづらいという難点があるのだが（笑）。
百貨店にてこれだけの鰻をいただけるのは贅沢だ。
雨の日に濡れずに来られる利便性もあなどれない。
