口に入れた時に、思わず笑ってしまう鰻がある。ここ「はし本」がまさにそうだ。
天保六年(1835年)に創業して以来、場所も変わらず、現在は6代目の店主。歩いて5分の距離に、こちらも歴史のある「石ばし」がある。お互いに助け合ってやってきたのであろうか、競い合ってきたのだろうか。思いを巡らすのも面白い。
店内はお世辞にもピカピカで明るいお店は言えない、古くからある鰻屋のたたずまい。とはいえ、ここはミシュラン鰻でもある。ミシュランぽさがなく、他のミシュラン鰻屋とは一線を画す。親近感が持てる鰻屋だ。
さて、お味は。
「トロトロ過ぎるだろ」と思わずツッコミを入れたくなる。
「6代目、これはやりすぎじゃないか、飲めるような鰻だ(笑)。」
トロトロ鰻が好きな方は是非賞味を。