飲食店の少ない田園調布。高級住宅街の街、そんな街に鰻の名店がある。「平八」。
1階は焼き鳥屋で、その脇の細い階段を上がるとこじんまりとしたお店がある。高級住宅街とはうってかわって庶民的なお店だ。鰻の香ばしい煙がなければ、居酒屋と間違えそうな店づくりだ。
テーブルが3つほどと小上がりのこじんまりとした家庭的なお店は、すぐに満員になる。
鰻の待ち時間は40分ほど。注文をしてから焼いてくれるベストな鰻屋。
お酒、肴もあるので、一杯やりながら鰻待ち。
さて、お味は。
焼き加減よく、少し濃いめのコッテリ味。大好きな味だ。
あまり取り上げられることのないお店だが、実力のある名店だ。
(再来訪 2021/4/29)
3回目の緊急事態宣言が発令されて、今回はお酒の提供自粛となった。
鰻重を待つ間に酒と肴で至福の時を味わうことができなくなるのは辛い。本当に辛い。
そんな逆境も視点を変えてみようとゴールデンウィーク初日に隠れ名店の平八へ。訪問は久しぶり。
予約はして行ったものの、鰻重を少々待つ。普段ならばここでお酒なのだが、手持ち無沙汰にうな重を待つ。「早く出てこないかな」と、思う。
そっか。そんな風に思ったことはなかったな。お酒を呑まない方はこんな感じなのかな。
と新たな視点をこの機会に見出してみる。
少し鰻を柔らかくするようになったのかな。とそんなことも感じたり。