川京 東山店

間近で調理を見る醍醐味

カウンターが4席と調理場。屋台のような距離感で物静かな大将が目の前で黙々と調理してくれる。さばきから素焼きしての水洗い、蒸し、焼き。すべての工程が間近で見られる高揚感。電車の一番前で前方を見つめる童心と同じだ。

中目黒駅から歩くこと10分弱、ドンキホーテの近くにカウンター4席、奥に座敷が1部屋のこじんまりとした鰻屋ある。大きく鰻屋の看板を出しているわけでもなく、謙虚なたたずまい。大将も女将も物静かで、店内は田舎の喫茶店に来たような穏やかさ。そんな中でのお燗がたまらなく落ち着く。「ああ、至福。」

まずは肝焼きと熱燗。
丁寧に焼かれて、とろける食感は苦みと甘みと香ばしさ。鰻重登場の期待感が高まる序曲。

30分ほどで真打登場。
見た目はこんがりとしているが、柔らかくて丁寧な鰻。タレの味はあっさりめ。ご飯もパラパラでおいしい。背中で語る大将の人柄がにじみ出ているようだ。

寡黙な大将と女将がつくりだす”閑”とした落ち着いた空気感がたまらないカウンター席。

おいしいお店

大人の空間

初回訪問日:2020/02/29

食べログ情報

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