鰻の味だけでは作れないものがある。お店の雰囲気だ。テーブル席9卓と小上がりほどのキャパならばなおさらだ。
土曜日のお昼、このお店は朗らかで明るい。フロアには４人のスタッフが手際よく接客し、客にも活気がある。
こんな中で呑む酒は心がはずむ。いいお店だ。
川勇は本所吾妻橋駅から大通りを10分ほど歩いたところにある創業110年を超える老舗。
地酒を何種類か置いているが、お店の推し酒は杉勇。山形の銘酒。女将の生まれの地とのこと。
300ml瓶の生酒大吟醸をいただく。スッキリうま口、東京での扱いはこのお店のみらしい。
というか、川勇(かわゆう)で杉勇(すぎいさみ)はややこしくて混乱する。そのうち「かわいさみ」で「すぎゆう」を呑んだって言ってそうだ。
杉勇ときも焼き。鰻屋の定番。
うな重に付くお新香は先出しだ。これはお酒を吞まなくても先の様子。とてもいい。
杉勇を楽しんでいると15分ほどで真打ち登場。
うな重の竹(4000円)。
柔らかく仕上げられていてやや甘めのタレ、ご飯はややしっとりで多め。
ゆっくり味わっていると、お店は満席でウェイティングのお客さんも。
人気店なのがうなずける納得のお店だ。
