まるだい

旧東海道沿い 川崎宿の浪漫

太正浪漫喫茶のような店内。お酒よりも珈琲の方が似合うのではないかと思ってしまうが、創業100年を越える川崎の旧東海道沿いにある老舗鰻屋「まるだい」。

鰻だけでなく酒の肴も豊富で、壁に貼られた品書きにも心惹かれる。「こちの刺身」「平目の刺身」「三崎マグロの唐揚げ」など日本酒呑兵衛の心をくすぐる。

とはいえ、うなぎ重の前はやはり鰻の肴。うなぎ重の竹(4400円)とひれ焼き、澤屋まつもと純米酒をお願いする。すると、すぐさまにお通しのお浸しとお酒が登場。口当たりはキリリとしながらも、米の旨味が広がる素朴で奥の深いお酒。食欲が高まる。

お店の子だろう、お店の中を小さなご子息が走り回る。自転車に乗って駆け巡る。
家族経営のお店のようだ。無邪気ふるまいを見ながら、ひれ焼きを待つこと10分ほどで、うなぎ重と一緒に登場。あらら。
お重の前の至福なひとときをすっ飛ばして真打が来てしまった。

まあ、これも愛嬌。お重は一旦おいておいて、先にひれ焼きをいただく。
ねっとりとした食感に合わせて小骨を噛み砕くとひれ焼き独特の旨味が口の中にとろっと広がる、そしてお酒ですっきりと流し込む。この組み合わせは鰻屋ならではの楽しみ。

そしてうなぎ重。

よく蒸された柔らかいうなぎで、タレは少なめでご飯と鰻の味をしっかりと味わえるうなぎ重だ。

昔ながらの宿場街川崎で江戸らしい鰻を堪能できる老舗。東海道の浪漫がある。

まずまずのお店

気軽に立ち寄れる鰻

初回訪問日:2022/09/17

食べログ情報

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