松宮川元麻布店

まるで事務所の入口

土用の丑を目前として、気温35度以上が予想される高温注意情報が連日発令されている。お昼時に街中を歩くと汗が止まらない。この日もそうだ、猛烈に暑い。扇子で扇ぐも、熱風が肌が押し寄せて、かえって暑い。こんな日は鰻に限る。

「松宮川」は、六本木ヒルズの裏側方向へ5分ほど歩いたところにある。六本木とはいえ、ヒルズから広尾へ抜けていく通りは落ち着いていて、いわゆる六本木のイメージはない。むしろローカル感さえある。そんな通りの企業の事務所のようなビルの2階に「松宮川」はある。
ここの鰻屋の入口は異様である。鰻屋の店構えではない、まるで事務所だ。登り階段の中腹に入口がある。

店内はテーブル席が5つほどの細長くこじんまりとしていて、奥が調理場、神棚には招き猫、夫婦経営の鰻屋のようだ。お1人のお客さんもテーブルに座り、1人1卓で満員だ。ちょうど入れ替わりで席に着く。そして鰻重を注文。

「ついに値上げをさせてもらいました、もうカツカツなんです。」と女将さんが常連さんに声かけをしている。今年は不漁で鰻高騰、どこのお店も値上げをしている。築地には鰻が無いという話も聞く。いたしかたない流れか。

そうこうしていると、調理場からタレの焦げる甘い香りが漂ってくる。そろそろか。10分弱で鰻登場。さて、お味は。

やや甘めのタレにほどよい身の柔らかさ、しかしながら、ご飯がもっちり。鰻の柔らかさをご飯のもっちりさが触感の邪魔をしてしまう。タレはおいしいのだけどなぁ。

とはいえ、この暑さに鰻はパワーをくれる。
さて、午後からも厚さに負けずがんばろう。

まずまずのお店

気軽に立ち寄れる鰻

初回訪問日:2018/07/18

食べログ情報

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