うなぎ屋 永井

愛嬌ある大将の地焼うなぎ屋さん

2022年の初めにオープンしたうなぎ屋永井。気になっていたお店へやっと来訪。要町6番出口を出て目の前にある深緑色のビルは鰻屋とは思えないポップさがある。三角形の店内はカウンター8席のみのこじんまりとしたお店だが、大将の気さくさが店全体を包み込む朗らかな空気だ。

この日はヒレ焼きとカブト焼きと奈良の銘酒秋鹿、鰻1尾のうな重の上(3900円)を注文。そうするとカウンター越しに大将が「きも焼きはいかないんですか?」と笑顔で言われるものだから、その愛嬌にやられて肝焼きもお願いする。人懐っこい大将の人柄か、これがこのお店のよさなのだろう。

串をサクっと焼いてくれて、肝、ヒレ、かぶとが揃う。どれも柔らかく丁寧に仕込まれている。口の中にねっとりと甘みが広がるヒレ焼き、柔らかく処理されたカブト、ともに丁寧で何とも言えない美味だ。そして秋鹿はワイングラス。お店の雰囲気にはマッチしないが、それだけ香りを大切にしているのだろう、引き締まったキレのいいお酒が串と合う。

そして25分ほどで真打登場。途中、マルチタスクをしていたら焦がしてしまったとのことで焼き直してくれた。正直に話してくれるのがなんとも愛嬌があって気がほぐれる。メニューには蒸してから焼く江戸前風と、時焼きの関西風が選べると書かれているが、デフォルトは地焼きのようだ。プリッと焼かれた鰻が短冊に切られている。やはり地焼きは予め切ってもらわないとな、と思いながら一口頬張る。丁寧に焼かれた地焼きで、タレは濃くないが、ご飯がパラパラで旨味もあり、いいバランスだ。名古屋鰻のようなコッテリカリカリ感はなく、関東らしい地焼き鰻。

土曜のお昼に、カウンタはいっぱい。これは大将の人柄だろう。

おいしいお店

鰻の前にお酒を一杯

初回訪問日:2022/11/12

食べログ情報

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