このお店では上の鰻重に「赤重」という名前が付いてる。その由縁が気になりながら鰻屋探訪。「あかじゅう」と読むらしいのだが、なぜゆえに「赤重」?
今年の初鰻探訪は蒲田の寿々喜(すずき)。昭和20年ごろから蒲田にお店を構える銘店。1/5(土)の12時前にお店に到着するとすでに6人待ちの行列が。期待を膨らませて列に並ぶ。するとすぐさまに後ろにも行列が。新年早々から繁盛の人気店だ。
待つこと30分ほどで店内へ。1階はテーブル4席、小上がり4席、店内の貼り紙はセピア色、電話はピンク電話。年季の入った大衆居酒屋風で呑みながらのお客さんも多い。これは一杯やりながら待つしかない(笑)。ちなみに席は相席、左とん平似の先客は当然ながら一杯やっている。さあ、こちらも一杯やりますよ。
着席早々に注文。肝焼きをお願いすると、肝焼きは予約が必要とのこと。
(そうか、予約ができるのか。。。)
肝焼きは諦めて、すぐに出してもらえるという「板わさ」と「赤重(2590円)」を注文、そしてお重に付く香の物は、ビールと一緒に出してもらうようにお願いをする。
余談ではあるが、もともと香の物は鰻を焼いている間に一杯やる肴だったという話を聞いたことがある。だからこれが由緒ある鰻の待ち方だ。
板わさとお新香で至福の鰻待ち時間。お新香をたいらげると、お皿の底には店名と電話番号が。ここ電話番号を見てもどうしたらいいのか、、、、なぜここに電話番号?と思っていると鰻の登場。注文してから30分ほど。満を持してのほどよい待ち時間。
鰻がお重一面を埋め尽くし、やや焦げ目のついた焼き色が年季の入った大衆鰻屋の雰囲気を助長している。そしてその味も見た目通りの味。余分な脂は落とされて肉質の味を感じられ、ご飯の温度も申し分ない。うまい。
そして気になるなぜ「赤重」というのか?
お店を出る時に女将さんに尋ねると笑顔で回答をもらえた。
「重箱が赤いから」