池袋の喧騒とは裏腹にゆったりとした時間が流れる店内。土曜のお昼の池袋であることを忘れさせるまったり感。庶民的ながらも落ち着きのある鰻屋。
池袋東口の大通りを渡ってすぐの路地にある鰻屋山吹。なぜこんなところに鰻屋があるの?と思わずにはいられない。人通りが多いわりに、鰻屋があることにも気づかずに素通りしている人も多いのではないか。
そんな異空間の鰻屋が山吹だ。
店内はテーブル席が8卓ほどに加えてカウンター席がずらりと並んで広々としている。
鰻の一品料理や肴もあり、「鰻の入った煮こごり」と喜平の熱燗をお願いする。
喜平は岡山の大衆的なお酒で、お燗にすると切れ味、辛口さが増すお酒。煮こごりと合わないわけがない。
一方で煮こごりは、こぼう、人参、生姜が入っていて、料理名の通り鰻も入っている。
固まり具合が強いのが少々気にはなるが、口の中で熱燗が超特急でトリップさせてくれる。いい組み合わせだ。
そして上お重(3500円)を注文。特上との違いは鰻の大きさとのこと。1尾でこのお値段はリーズナブル。
小ぶりな鰻なので身の厚さは無いが、タレの味も含めて庶民的でオーソドックスな鰻重だ。王道と言える。
池袋の駅すぐの喧騒街に、このような鰻屋があるのはうれしい。