昼間から呑める飲み屋街に、鰻とほろほろ鳥を扱う本格派の鰻屋がある。過去に2回ほど満員で入れなかったことがあるので、今回は3度目の正直、開店の11:30にお店に到着して無事に入店。
入口で注文する鰻の種類を先に聞かれる。数に限りがあるからであろう。この日は愛知県産の青鰻があるとのこと、4700円、ちょっとお高いが、目の前に青鰻があるならば見逃すわけにはいかない。
奥の席に通されると、そこはテーブル5卓の小さな箱、壁には著名人の色紙が並ぶ。「味は人なり (吉田類)」、なるほど、確かに。
さて、今回の注文は、ほろほろ鳥のたたきとお刺身を盛り合わせた「合わせ盛り」、吉乃川 越後純米酒、青鰻の鰻重。
さっそく合わせ盛りとお酒が登場。たたきはニンニク醤油、刺身はわさび醤油とのこと。
まずは刺身から。ほんのり甘い、脂身は少ないにも関わらず口の中で溶けるように柔らかい。これはいける、ただ、お酒は辛口の吉乃川ではなく、もっとまるみのあるお酒の方が相性がいいだろう。
そして、たたき。香ばしくてしっかり味、ニンニク醤油とからまってワイルドな味、吉乃川との相性もバッチリ。
真打登場の前に、山場が来てしまったのではないかと思うほどだ。お新香を先に出してもらって口内と気持ちを整える。
さて、満を持して鰻重登場。
綺麗な焼き色が食欲を高める。
香ばしくて柔らかく、口の中に鰻とタレの味が広がる。たまらない。飲み屋街の中で、これほどに本格的な鰻を提供してくれるのは驚きでもある。食べる手が止まらない。
鳥も鰻も満足度が高い。欲張りで贅沢ななひとときだ。