浅草鰻の楽しみ方。それは鰻屋へ行く前にホッピー通りで一杯ひっかけることだ。
浅草の鰻屋は観光客が多いせいか、注文から提供までが早い店が多い。これでは酒と肴を楽しむ暇が無い。ゆえにホッピー通りに立ち寄るのが浅草鰻を楽しむコツだ。しかもそれは解放感のある昼がいい。ホッピー通りは、浅草寺の西側にある開けっ広げの飲み屋通り。お昼頃から店が空きはじめ、昼から呑み客が溢れる。かといって荒廃感があるわけではなく健全なところなので最高の解放感が味わえる。
この日の目当ては、鈴芳の樽生ホッピー。きめ細かいのどごしが心地よい。あては食感のいいハチノス甘辛炒め。これで鰻前の準備運動はバッチリ。ここで食べ過ぎてはいけないので、ちょい食べほろ酔いで鰻屋へ向かう。
小柳は創業100年近くになる老舗鰻屋。とはいっても5年ほど前に建て直しをしているので、お店は近代的でとても綺麗。カウンターに付くと早速鰻重(3,200円)を注文。このご時世にお値打ちな鰻重だ。
5分ほどで鰻重の登場。早い。一杯やってきているのでちょうどいい。さっそくいただきます。
溶けるような柔らかい鰻だ。タレもさっぱりとした江戸前ダレ。瞬く間に完食。
浅草鰻はサクと食べて、サッと店を出る。江戸っ子の食べ方だ。