うなぎ うな桜

新宿の隠れ家的な鰻屋

豪快だ。特上鰻重はご飯が見えないくらいに大ぶりの鰻が広がり、タレの味もすこぶる濃い。お吸い物の肝もハマグリのようにでかい。そしてこの日のお酒は松竹梅の豪快生酒。

新宿の西側、大久保寄りの繁華街の奥に隠れ家のようにある鰻屋。まわりには飲食店もなくひっそりとしたたたずまい。このエリアは新宿鰻の名店菊川があるため、なかなか鰻好きにも気づかれないのかもしれない。

店内はテーブル5卓がきつきつに並んでいて、窮屈な定食屋のようにも見えるが、とても清潔。大将が1人で切り盛りをしながらも手が行き届いているようだ。壁際には焼酎、日本酒、ウィスキーと様々なお酒が並んでいて、お酒も充実している。

鰻重の特上(4800円)を注文すると、すぐさまに先付が出てくる。骨せんべいと川エビの佃煮。これはお通しではなく、お重にはついくるようで珍しい。小田原の名店松琴楼でも香の物と骨せんべいが先にできてきたことを思い出す。
そして松竹梅の豪快生酒。のどごしがよくぐびぐびと呑める。酒の当てには肝焼き。ほんのりとした苦味を松竹梅でマイルドにする。ああ、至福だ。
やはり鰻屋では普通のお酒が心地いい。

真打は20分弱で登場。

見事だ。肉厚のある鰻がお重を埋め尽くし、タレは醤油味の強い濃厚な辛さ。お米のパラパラさもちょうどよく、もりもりと食べられる鰻重だ。
そして肝吸いも食べ応えがある。まさに「豪快」という言葉がぴったりで、隠れ家風でありながらもパンチのあるお店だ。

都内の中でも土地柄があるのか、新宿の鰻は味が濃いように感じる。

おいしいお店

鰻の前にお酒を一杯

初回訪問日:2022/10/08

食べログ情報

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