八ツ目や にしむら

ヤツメウナギを肴に鰻重を待つ

ご年配の喧騒があふれる店内。生命力いっぱいの街の力強さが店内にも入り込んでいる。これが巣鴨の力。大正から続く老舗の鰻屋が巣鴨地蔵通り商店街にがある。

土曜日のお昼、お店の前は行列。1階は焼き場、2階3階が食事処となっているので、並びながら焼き場を眺める。汗まみれになりながらパタパタとうちわを操る職人の姿がお客さんを魅了する。
30分ほど並んで2階へ通される。

席に着くと早速注文。鰻重の上(3700円)と八ツ目の短冊、そして菊正宗の冷や。 この店は店名のとおり、ヤツメウナギを扱う珍しいお店だ。ヤツメウナギのルックスはウナギのような形態なのでウナギと名前が付いてはいるものの、ウナギとは別種で魚でもない。大きな吸盤口のグロテスクな生き物だ。ここのお店はヤツメウナギのお重もあるのだが、あくまでもメインは鰻。八ツ目は酒の肴にさせてもらう。

待つことしばし、八ツ目の串が登場。
焼かれると見た目も鰻と違うのがわかる。食感も鰻とは異なり筋肉質で噛みごたえがある。魚というより肉に近い。魚ではないから当然か。酒のあてとして十分楽しめる。滋養強壮、エネルギーが溢れる気になる味だ。

そして50分ほどで真打登場。本日は混んでいるので時間がかかっているとのこと。

綺麗に焼かれている。鰻はアッサリしているものの、タレがコッテリ。肉厚があって脂ののりのいい鰻ではないが、鰻にはベストマッチのやや硬めのパラパラご飯、焼き具合のよさ、うまい。
このお店で老人が元気になるはずだ。

店内は年配の方々の笑い声であふれている。まるでドリフのコント笑い。巣鴨で愛されて活気のある鰻屋だ。

名店!また行く!!

気軽に立ち寄れる鰻

初回訪問日:2019/07/13

食べログ情報

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