珍しい。鯉のあらいではなく、うなぎのあらい、そしてうなぎの天麩羅。
温水で洗って締めるあらい。鯉よりは小ぶりで鯉より柔らかい淡白で薄味のコリコリ食感。酢味噌とわさび醤油が添えられていて、わさび醤油の方が味を感じやすい。これはお酒と合う逸品だ。酢味噌は、酢味噌自体が美味しすぎてうなぎの味どころではない。でもこの酢味噌はうまい。初めて食したうなぎのあらい。美味だねぇ。
お酒は満寿家オリジナルの生酒。埼玉の清水酒造とあるので、調べてみると明治7年創業と歴史があり、一時は生産が難しくなった窮地から舞い戻った酒蔵。本醸造のシンプルな味で料理と合わせやすい。
そしてうなぎの天婦羅。慣れ親しんだ穴子の天麩羅よりも弾力と粘りがあって、皮の食感がお酒と合う。これまた珍味だ。以前に八王子の高瀬で鰻の天ぷらをいただいたが、それとも全く違っておもしろい。
お昼からこの珍味とお酒でまったりほっこりと至福。
そして真打のうな重(4950円)登場。
肴に負けずと旨さ全開。ちょっと甘めで濃い味にもっちりとしたご飯は、箸が止まらない。焼き具合もいい。
大箱のお店なのだが、細かなところにも気配りが行き届いた名店だ。